こんな症状には要注意!「胡蝶蘭のトラブル」
目次 胡蝶蘭の葉枯れの主な原因と対処法
葉が黄色く変色する=「寿命」「葉落ち」
葉が白っぽくなる = 「葉焼け」
葉にシワ = 「渇水症状」
「根腐れ」
たくさんついて葉を弱らせる「害虫」
葉の表面に異変が起こる=「病気」
胡蝶蘭の葉の楽しみ方
葉が黄色く変色する = 「寿命」「葉落ち」
青々と元気な姿をしていた胡蝶蘭の葉が、だんだん黄色く変色してきたら、それは葉の寿命かもしれません。病気ではなく葉は植物の生理現象として枯れます。下の方から黄色く変色してきた場合は、葉の寿命だと考えられます。 無理やり手でちぎったりせず、その葉が完全に枯れ、葉落ちするまで、そのままにしておきましょう。枯れてから、そっと取り除くのがおすすめです。葉は小さい株なら3〜4枚、大きな株なら5〜6枚残っていれば、問題ありません。
葉が白っぽくなる = 「葉焼け」
葉焼けとは、葉の温度が急激に上昇することで、組織が壊れ死んでしまった状態をいいます。 葉が直射日光によって日焼けをしてしまうと、焦げたように黒くなったり、色素が抜けたように白っぽくなったり、変色します。一度焼けてしまった部分は元には戻りません。 葉焼けによって弱ってしまい、株自体が枯れる原因となることもあります。 強い日光や高温が続く場所には長時間置かないようにしましょう。 葉焼けしてしまった場合は、すぐに直射日光が当たらない、レース越しの柔らかい光が当たる場所へ移してあげましょう。 移動できない場合は、遮光ネットをかけるなどの方法もあります。 遮光ネットはホームセンターなどで買えますので、簡単に葉焼けを予防できます。 また、日差しが強い日は水をあげた後に直射日光を浴びないようにご注意ください。 水滴がレンズのような役割をし、葉焼けを起こしやすくなる可能性があります。
葉焼けの原因と対処法・予防策
原因 | 直射日光によって葉が日焼けし、傷む |
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対処法 | すぐに直射日光が当たらない、レース越しの柔らかい光が当たる場所へ移す |
予防策 | 強い日光や高温が続く場所に長時間置かない 遮光ネットをかける |
葉にシワ = 「渇水症状」
葉に蓄えた水分も使い生きているため水分が足りなくなると、葉につやがなくなり、シワが増え始めます. これが渇水のサインです。 一度シワができた葉は元に戻りにくいので、日々の適切な水やりが大切です。 水やりをしているのに状態が変わらない場合は、根腐れをおこしている可能性があります。 根腐れをおこすと、給水活動ができていない可能性が高く、渇水症状が出てしまいます。 根腐れを起こしたら腐った根を切り捨て、植え替えを行いましょう。
「根腐れ」
根腐れの原因は、基本的に水のやりすぎによる細菌感染です。 大切に育てるあまり、つい毎日お水を与えすぎてはいませんか? 鉢の中心部が乾いたタイミングで、コップ一、二杯程度を与えてください。 根の部分を一度しっかり乾かしてから、水やりをしてあげるのが、根腐れを防ぐ一番のポイントです! その際、鉢皿に溜まった水も根腐れの原因となりますので、捨てるようにしましょう。 根腐れを放っておくと症状が進行するので、まず根の周りについている土をやさしく取り除いてから、 傷んで色や質感が変化した根や茎を切り落とし、植え替えを行いましょう。 その時他の健康な根を傷をつけないように気をつけましょう。 根腐れを防ぐには、通気性も大事になってきます。鉢は、通気性の良い素焼きの鉢が適しています。 伝染病などの心配がないよう、なるべく新品の鉢があると良いです。 植え替え後1週間程度は、切った根の断面から感染症を起こさないように、水を与えずに管理します。 適切な水やりを行えば、根腐れを未然に防ぐことができ、胡蝶蘭を長く楽しむことができます。
根腐れの原因と対処法・予防策
原因 | 水や肥料のやり過ぎ 通気性の悪さ |
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対処法 | 新しい鉢に植え替える 傷んで、色や質感が変化した茎や根、葉は取り除く |
予防策 | 水の与えすぎに注意する |
根の状態が見えやすい、確認しやすい胡蝶蘭があります!「根を魅せる胡蝶蘭」
胡蝶蘭1本立 in your room シングル |
胡蝶蘭2本立 in your room ダブル |
たくさんついて葉を弱らせる「害虫」
葉っぱが黄色くなっていたり、お花が急に落ち始めたりしていませんか。 なんだか胡蝶蘭全体に元気がないなと思ったら、もしかしたらそれは害虫が原因かもしれません。 葉の表面や裏側を確認してみましょう。もし小さな虫の姿が見えたりしたら、害虫による葉枯れである可能性が高いです。 でも適切に対処すれば、大丈夫!代表的な胡蝶蘭の「7大害虫」の症状と対処法をご紹介します。
葉に白いワタのようなものがついている = 「カイガラムシ」
白い胡蝶蘭の花に黒い点々がついていたり、葉に固い殻を持った虫がついていたら、カイガラムシの可能性があります。 カイガラムシは2mm〜10mmほどの小さい昆虫で、日本で発見されているだけで400種類以上いるといわれています。 カイガラムシは風に乗って飛んで来たり、株に付着していたりと原因は様々ですが、草花や庭木、果樹、観葉植物まで、多くの植物に寄生します。 付着したところから吸汁して成長し葉や花を傷つけたり、フンに菌が繁殖することにより葉が腐り、植物を枯らしてしまいます。 カイガラムシのフンは、白くべたべたしているのが特徴です。 カイガラムシは、寄生した植物から必要な栄養分だけを体内に取り入れて、不要な糖分を排泄物として体外へ排出します。その為、排泄物には高濃度の糖分が含まれており、そこにアリやアブラムシが寄ってきてしまいます。 アリやアブラムシがいたら、そこにカイガラムシもいる可能性があります。アリの通り道などをよく確認してみてください。 カイガラムシは1年を通して発生しますが、特に5月〜8月にかけて活発に活動します。 一度大量発生してしまうと、あっという間に全体に広がり完全駆除が難しくなりますので、早めの対処が大切です。 カイガラムシは葉の裏や、くぼみ、枝や茎などの狭い隙間や、暗くて風通しの悪い場所が大好きです。 薬剤のスプレーでも良いのですが、種類によっては硬い殻に守られていて効かない場合もあるので、爪楊枝やヘラのような隙間にも入るようなもので掻き落とすのが一番良いのです。 払ったカイガラムシが飛び散り、他の株に付くことがないよう、ゴミ袋などできちんとキャッチしてください。 一度の駆除では完全に根絶することは難しいので、観察を続けて、根気よく駆除することが大切です。 ちなみに、カイガラムシは人体には特に害はないので、素手で触れてしまっても問題はありませんが、種類によっては、ねばねばする糸を引いていたり、ピンクの体液を出していたりします。 稀にアレルギー反応を起こすことがありますので肌の弱い方などは手袋を使用しましょう。 作業が終わった後は、石鹸で手をよく洗うことも忘れずに。 最初に見つけたものは駆除できても、卵や幼虫は小さいために気がつかず、ふと見たらまた沢山ついてる!などということもあります。 水やりのタイミングなどで、その都度取り除くようにすると、負担も軽くなります。 カイガラムシは風通しが悪く、暗くて埃っぽいところが大好きです。 置きっ放しの鉢も向きを変えてみたり、環境を変えてみたりすると、カイガラムシの対策になりそうです。
カイガラムシの対処法・予防策
対処法 | 爪楊枝やヘラ、歯ブラシなどで掻き落とす |
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予防策 | 定期的に葉の裏、根や茎の隙間などをチェック 置きっぱなしの鉢は向きを変えて、日が当たる場所を変える |
小さくて赤い虫 = 「ハダニ」
葉のつやがなくなったり、白斑が出たりしたときはハダニがついている可能性があります。 葉の裏に寄生して栄養を吸い取り、葉緑素を抜いて葉を真っ白にするのです。 ハダニは「ダニ」という名前は付いていますが、クモの仲間になります。 どの植物にもつきやすい害虫です。 体長0.3mm~0.5mmの非常に小さな虫で、初期の段階では発見できないことがあります。 3月~10月の高温乾燥時期になると発生しやすく、また群れを作るため被害が大きくなりやすいです。 クモの仲間なので、クモのように糸を出し、植物から植物に移動します。 ハダニが発生したら、すぐに他の植物から隔離して、ハダニが飛ばないようにしましょう。 マンションや家の軒下では、雨が当たらないので特にハダニが発生しやすくなります。 雑草が生い茂っているような場所が近くにあると、そこでハダニが繁殖し、風に乗って飛んでくることがあります。また、弱った植物はハダニの被害に遭いやすく、被害も大きくなりやすいです。 群れを作ったハダニはクモのように巣を植物に張ります。 ハダニは少数では被害はあまり大きくなりません。 しかし、繁殖能力が高く、産卵~孵化までのサイクルも短いので短期間で爆発的に増えます。 葉の裏や葉と葉が重なっている部分など発見しづらい場所に潜んでいることが多いため、定期的にチェックすると良いでしょう。 巣が張っている場合はハダニの数が既に相当数になっており、卵などが産みつけられている可能性もあるため、根気よく駆除することが大切です。 数が増えて被害が大きくなってくると、葉緑素の不足によって光合成ができなくなり、成長不良になったり、植物自体が枯れてしまいます。
ハダニの最大の予防法は、葉水です。 胡蝶蘭は水やりのしすぎは良くないというのは、先述しましたが、水のやり忘れなどによる乾燥状態はハダニの繁殖の要因となりますので、霧吹きなどでこまめに葉水をかけてあげると良いです。 ハダニが水に弱い性質を利用して、普段から葉水をし、乾燥しないように心がけておけばハダニもつきにくくなり、発生してしまっても被害の拡大は防ぐことができます。 ハダニは水に弱いだけでなく、流されやすいので勢いよく水をかけるだけでもある程度駆除することができます。 ハダニが少数で、かたまって発生しているときはテープで張り付けて一気に駆除することもできます。 毎年ハダニが発生する時期の少し前に予防殺虫剤を散布するという方法もあります。 ハダニは卵もしっかりと駆除する必要があるので、卵にも効く薬剤を選んでください。 また、他の害虫に比べて薬剤耐性が付きやすい傾向があるそうなので、一回の散布でしっかり駆除するか、薬剤を変えて散布を行いましょう。 薬剤を使用する場合は、使用方法をよく確認し、小さいお子さんやペットがいるご家庭では薬剤がかからないように注意して使用してください。
ハダニの対処法・予防策
対処法 | 葉水 テープで張り付けて、一気に駆除 卵にも効く殺虫剤 |
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予防策 | 葉水 葉の裏や葉と葉が重なっている場所などを定期的にチェック |
鉢の周りをいつも虫が飛んでいる = 「コバエ」
ミズゴケや腐った根に発生します。 大抵はあまり害のないものですが、一部のコバエは蕾や花を傷つけてしまいますし、根腐れを放置すると胡蝶蘭全体にも影響してきますので、ミズゴケを新しくしたり、胡蝶蘭の植え替えを行いましょう。 側に置いてある植物が原因になっていることもありますので、コバエとりやアロマの虫よけなどを使ってみるのもおすすめです。
花のフチが黄色く変色 = 「スリップス(アザミウマ)」
黄や灰褐色、黒っぽい色をした1~2mmくらいの細長い虫です。たくさんの種類がいて、夏の高温期に発生することが多く、野菜から花木までさまざまな植物に害をもたらします。胡蝶蘭の花に寄生し汁を吸われると、花のフチが黄色く変色してきます。 また蕾の中に入り込むことがあり、そうなると見つけづらくなります。虫が入り込んだ蕾は開花しないことが多いので、虫を見つけたらオルトランなどの薬剤で駆除しましょう。
蕾が開花しない =「アブラムシ」
外部から飛んできて蕾や花に付きます。 開花しなくなるなどの原因になるだけでなく、ウイルス病も媒介するので注意が必要です。 鉢は風通しの良い場所に置き、こまめに観察しましょう。 虫の少ないうちは水で洗い流すだけでも効果があります。ですが、大量発生してしまったら、水で薄めた牛乳を霧吹きしたり、薬剤を散布をして対処しましょう。 予防策としては、アルミホイルなど光るものを鉢の下に敷いておくのもおすすめです。
葉や茎が食べられている = 「ナメクジ」
昼間は鉢の底などに隠れていて、夜になると活動をはじめます。花や蕾、根の先、新葉などを食べます。 また胡蝶蘭の代表的な病気「軟腐病」の原因となる細菌を媒介します。 ジメジメとした環境を好むので、風通しを良くすることが大切です。 ナメクジは銅イオンを嫌うので、植木鉢の下に薄い銅板を置いたり、鉢周辺に銅線を巻き付けるのも良いです。 銅板や銅線(エナメル線)は、プラモデル店やホームセンターなどで購入できます。 またビールを置いておくと、ナメクジが集まってくるといわれています。ビールの中に殺虫剤や塩を入れておくと、駆除できます。 ナメクジは、貝の仲間なので、ゴキブリやハエといった昆虫の殺虫剤では効果はありません。 殺虫剤を購入する際は、ナメクジにも効果があるものを買いましょう。
「アリ」
胡蝶蘭には、葉の裏から蜜のような液が出ていることがあり、蟻が寄ってくることがあります。 またはカイガラムシの排泄物に寄ってくる場合もあります。 鉢の外に巣がある場合は、巣薬剤散布よりも、粒状の害虫駆除剤の方が巣ごと駆除できるので効果的です。 土の中に巣がありそうな場合は、植え替えを行ってください。
胡蝶蘭の葉の楽しみ方
胡蝶蘭は花が落ちたら、終わりではありません!本来、胡蝶蘭は野性味あふれる姿も魅力のひとつ! 葉にも美しさがあり、存在感があります。 花が終わった後は好きな物に着生させたり、好きな鉢に植えて飾ったりして、楽しむことができます。 花だけでなく葉にもぜひ注目してみてください。
葉が枯れてきた時は、症状をよく見て、きちんと対処をしてあげましょう。 胡蝶蘭の葉には、美しさや存在感があります。 ぜひ花が落ちた後の葉の、その美しい形や色を楽しんでください。 次の開花シーズンへつなげていくためにも、日ごろから葉の健康を保ち、美しい胡蝶蘭を長く大切に楽しみましょう!
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胡蝶蘭3本立 |
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